大学にとって就職協定は大学の現状を維持するうえで役に立つ。就職協定が廃止されれば、企業と学生が早くからコンタクトをするようになるから、学生は浮足だって勉強が手につかなくなり、大学教育が混乱するから良くないというのが大学側の言い分である。これはもっともな意見のように聞こえるが、学生はいつかは人生の大きな部分を占める職業生活を選択するための真剣な努力をしなくてはならないのであり、その期間を不自然な短期間に押し込めようとするから、学生は必死になって浮足だち授業にも出ずに会社廻りに専念するようになるのである。
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いいかえれば就職活動を必要悪のように扱って隅に追いやるからこういう事になる。就職活動は必要悪ではなく、学生にとっては人生を左右するきわめて重要な基本的な活動なのであり、それは学業と同時に充分に長い期問をかけて真剣に取り組むべき活動である。それは社会を学び、自分の人生観を養う大切な活動なのであり、学業とはむしろ相互に補完する関係にあるはずである。